臨 床


欧米ではリウマチ膠原病内科はDepartment of Rheumatologyであり、リウマチ膠原病内科医はRheumatologistと呼ばれます。Rheumatologyの世界的な歴史は古いですが、日本では、リウマチは整形外科が、皮膚メインの膠原病は皮膚科がというようにメイン臓器で各科が診療を行ってきた歴史があります。皮膚筋炎を例に挙げると皮膚は皮膚科、筋炎は神経内科、間質性肺炎は呼吸器内科、関節炎は整形外科と一人の患者に対して、4つの診療科が関わることになります。ここでのメリットは、各々のエキスパートが関わる点ですが、一方でデメリットはイニシアチブが無いため、多方面で後手にまわり、結果として患者への不利益が多い事です。これを一括して診療するのがRheumatologistになります。我々は診断から治療、感染症を含む合併症に至るまで、できる限り自己完結できるように意識し努力し、それを目標に修行します。幅広い知識と診断能力が要求されるため総合診療の要素も多く、病院によっては総合診療科と併科になっていたりするところもあります。そのため、学生には総合診療かつスペシャリティーが欲しい人にはお勧めだよと言っております。
また各科とのリウマチ膠原病診療の連携を強化すべく、当科、整形外科、皮膚科の3科でリウマチ膠原病センターも設立しております。

 

 教 育


山梨大学の臨床実習は4-5年次に各科を1週間ごとに回るBasic Clinical Clerkship、4-5年次に各科を3週間選択するAdvanced Clinical Clerkshipがあります。学生にはより実践的な実習を心がけており、当科で実習した学生が研修医になったときにアドバンテージがあるように願って教育しております。初期研修で当科をローテーションする研修医には、リウマチ膠原病内科云々よりもまず社会人および医師としての常識を会得してもらいたいと考えております。3-5年目の後期研修を含めた医局員の後進育成は、上の者から下の者へは100ある知識及び技術は、惜しまず100伝承することを心がけております。この積み重ねが医局全体の発展進化に繋がると考えます。

 

 研 究


当科では、主に臨床研究に力を入れております。関節エコーを用いた関節リウマチの画像診断を得意としているため、そこから派生する研究テーマを数多く行っております。特に関節リウマチとリウマチ性多発筋痛症の違いを関節エコーから解析し鑑別する方法などを得意としております(Rheumatology 2022)。また血管エコーを用いた高安動脈炎と巨細胞性動脈炎の画像診断研究も行っております。他は多施設共同でANCA関連血管炎の腎病理の解析、肺画像の解析を行っております。千葉大学との共同研究でやらせていただきましたLovas studyはJAMAに掲載されました。リウマチ膠原病は免疫学と密接に関連しております。そのため基礎研究にも力を入れて行かなければなりません。千葉大学アレルギー膠原病内科のOBである免疫学講座の中尾篤人教授にご指導いただきながら発展させていく所存です。